日々のこと

豊かさとお金とFIREと:植物と仕事 幸せコラムvol.41

豊かさとお金とFIREと。

そういえば、最近「FIRE」という言葉をよく耳にするようになったなぁ…

と感じる人は多いのではないでしょうか。

 

FIRE(ファイヤー)は、2021年にニュースなどで取り上げられ一般化した言葉です。

ご存知の方も多いかと思いますが「FIRE(Financial Independence,Retire Early)」は直訳すると、

「経済的自由の早期退職」となります。

 

最初にFIREという言葉を聞いた時に

「若者の中で流行っているそうです」と言われ私は「え?缶コーヒーですか?」と答えたくらい…ですから(笑)

まずが、なんのこっちゃ?

という感じでした。

 

かつて私たちが思い描いていた早期リタイヤのイメージとは程遠い、追い詰められた現代の若者たちの危うさとは。

そして、本当の豊かな人生とは何なのか?

今日はそんなことを皆さんと考えてみたいと思います。

 

 

【早期リタイヤって優雅なんじゃないの?】

事業などの成功者が会社を売却もしくは後継者に譲り、多額の資産を有し、自由な生活に入るというスタイル。

これが多くの人が持つ“早期リタイヤ”のイメージではないでしょうか?

ところが、今の若者たちの目指す「FIRE」は様子が少し違います。

 

現在の若者の場合は、ちょっと上の世代のような贅沢志向や物欲を持たず、最低限のコンパクトな生活を続けることを前提とし

極端に倹約を重ねて貯めた金融資産を元に、サラリーマン生活を早期にリタイアする!

…というか、してやる!  というニュアンスが近いです。

 

私も最初に聞いた時は「え?そんなことできるの?」と思ったのですが彼らの理論はこうです。

 

 

【4%ルール】

経済的自立に関して「4%ルール」という考え方があるそうです。

これがFIREの根拠です。

 

ここから少し数字の話になるので、頭がウーンとなる人もいるかもしれませんが氣楽に読んでみてください。

実際の利回りからインフレ率を差し引いた実質利回りが4%だったとしましょう。

 

この金利で自分の持っている資金を運用し、運用益だけで生活するということ。

つまり働かないで暮らせる金額を、極端な生活でいいから先に貯めてしまえ!という話です。

この時点で、ちっとも優雅ではありませんね💦

 

では、いくら貯めると金利だけで暮らしていけるようになるのか?というと…。

年収に関わらず、生活にかかる金額を運用利回りで割ると必要資金が出るらしいです。

例えば年間生活費(食費住居費など支払いすべて)が300万円だったとしら

300万円÷4%=7500万円が必要な資金になります。

じゃあ、7500万円を貯めるためには?

 

毎月10万円ずつ積み立て投資、

運用利回り4%で30年以上

毎月20万円ずつ積み立て投資、

運用利回り4%で約20年

毎月30万円ずつ積み立て投資、

運用利回り4%で約15年

こうなるらしいです。

 

実際の利回りは長期保有で変化しますし、暴落もあります。

決して給料が高いと言えない若い世代がこれを達成するのは並大抵の努力(節約の)ではないと思います。

そして長ーい時間が必要です。

私が懸念を抱くのはここの部分です。

 

 

【金は天下のまわりもの】

皆さんもここまでの話を聞いて違和感を感じたのではないでしょうか?

節約が最優先、食費も水道光熱費も削れるだけ削る。

洋服も数枚を着回し、交際費なんてとんでもない!

せめて、収入を増やすために副業をしそのために他人とコミュニケーションを取ってくれるのなら救いはありますが、

ひたすら積み立て投資にお金が流れていくだけでは何のための人生でしょう。

 

ここからは私の祖母の話をしましょう

私の祖母は小さな文房具店を経営していました。

今は代も変わり、店もたたんでしまいましたが、

私が幼い頃はお客さんもたくさんいて忙しそうでした。

 

祖母は信仰心も篤く地元のお寺様にたくさん寄付を納めていましたし様々なところに顔を出す人でした。

祖母はよく

「金は天下のまわりもの」と言い。

人のためにお金を使うことで更にお金を連れて戻ってきてくれると言っていました。

使えば増える…というのは感覚的には理解できたとしても、なかなか実践できるものではありません。

 

これが今の世の中にも同じように作用するかはわかりませんが、若い時期こそ、色んな経験をして

たくさんの人と出会い、刺激を受け人間性を構築してほしいと願っています。

 

その時に使ったお金と時間がどんな形で自分の元に戻ってくるのか…誰もわかりません。

もしかしたら、7500万円では買えない価値を手にすることになるかもしれないのです。

 

 

*こちらは「プランツアート・ラボ」『植物と仕事 幸せコラム』として2022年10月に配信した内容です

 

この記事を書いている人

プランツアートクリエーター®/園芸福祉士
ガーデンデザイナー/風水師

主に企業や事務所、店舗空間の緑化を依頼されたり、個人邸のガーデンデザインやプランニングをしている。
家があって暮らしがあって、人がいる…そんなことから、風と水を読む環境学として風水を勉強する。
(観相学ライフアドバイザー協会 認定講師)

自己紹介|ごんだいらあやこ ガーデニング・庭づくり

 

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