コンセプトとイラスト

2024.03.04Blog, garden・庭づくり

植栽プランニングをはじめる前に

■コンセプトイメージを作る

最近デジタルでイラストを描くことが増えました。
植栽プランニングをはじめる前にはストーリーを作ります。もちろんテーマがあって、ストーリーがあって、その後にディテールという順番なのですが、大まかに自分のコンセプトが出来上がってきたら一旦イラストに落とすことが多いですかね。時間がなければ、プランができた後に描きおこすこともあります。その場合であっても、“思いついて氣になったもの”、“自分が欲しいイメージ”については、画像などをピックアップして貯めておくようにしています。そのときはできるだけ具体的なものをチョイスしておきます。

■人間の脳って案外いい加減

脳は優秀なようで案外いい加減なものです。勘違いも起こしやすいですし構成の順番が逆になる…なんてこともしょっちゅう起こります。頭の中ですべてを組み立てるのは逆に効率が悪いのです。最初は私がバカだからかなあ？？…と思ったのですが、調べてみたら脳ってこんなバグをよく起こすらしいです。

例えると、ちょっと頭の悪いＡＩが人間の質問に合わせて変な画像を作っちゃう…みたいな感じですね。よく「あれ？」って思うフェイク画像ありますよね。あんな感じです。

■相手に伝わる手法で

イラストを作り始めたきっかけは、何よりも「相手にわかるように」…という氣持ちからです。時には（元々はご要望がない場合でも）お願いして項目立てをしてもらい制作することがあります。「本当に伝わらないです」どんなに状況を文章で書き綴っても、相手の頭の中にイメージと同じ映像が流れることはないと思っています。調査をしたり統計を取ったわけではないのでどのくらい正確かはわかりませんが、人の話を聞いたり文章を読んで情景がイメージできるという人は意外とに少ないです。
はじめの頃は自分の頭の中に浮かんでいるイメージが相手の頭の中でも見ていると思い込んでいたので、このズレがどうして起こるのかわからなかったんです。現代は様々なものが簡単に映像化できる時代ですから、こちらとしてもある程度視覚で理解できるような工夫は必要なんだと理解しました。平面図からイメージを立ち上げていくのは難しいですよね。…ということで絵を描く練習を始めました。
一度水彩画の先生の教室で体験させてもらうこともありましたが、今はこのスタイルで落ち着いています。

■人物を差し込む

絵の描き方って人それぞれなので伝えるの難しいですが、私の特徴というか…目指しているものは「人の息遣いを感じられる」ところです。“温かさ”とか“臨場感”とか様々な言葉で表現できますが、そんな「感覚」のようなものが伝われば　実際の絵の技術はどうでもいいというところがあって…。雰囲氣を伝えることに注力しています。
また、イラストの中に“人”が入るとかなりイメージが固定されるので計画段階で描きこむのには慎重になりますが、コンセプトやイメージ画は逆にそのほうが伝わりやすいので、描き入れることが多いです。
絵にするタイミングによってはイメージの作り直しも起こるので、最近ではデジタルで描くことも増えました。大きさや色合いなども自在に替えらるのでありがたいです。