日々のこと

「FIVE SEASONS」

FIVE SEASONS観てきました!

現代のガーデンデザイン界で最高峰のデザイナーピィト・アゥドルフのドキュメンタリー映画。とても美しい植物の風景でした。もちろん、私自身が植物を扱う仕事をしているので、庭自体の構成や植物自体の造形美だったり季節の移ろいだったり基本的な植栽の技術的な部分はとても勉強になりました。

しかし、それ以上に心を揺さぶられる感覚が強くありました。私はとくにデザインや映像美などに惹かれました。

映画はドキュメンタリーですので、過度なストーリーがあるわけでもなく必要以上に演出があるわけでもありません。しかし、映像の美しさと会話の流れで普通の映画を観ている感覚になりました。
風景のワンカット長回しで季節を進めるシーンがとても美しかったです。これは映像の技術なのでしょうが、つなぎ目がありません。色彩の深みで秋、色の抜けた感覚で冬、といった人の感覚に訴える映像の展開が美しかったです。ピィト・アゥドルフの庭は夏だからと言って花が溢れるものにはなりません。自然の景色をしっかり切り取った仕事が魅力なのです。一つ一つの植物の表情も豊かに表現されていて心に染みました。

セクシーな庭、命の輝き。どの季節も、そして植物のどんな姿もただただ美しい。
「本当の美しさ」を探求していけば、一見美しと思わなかったものの中にも「美」を発見できることもあるんだ。

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