扶養の範囲で働くと得?③:植物と仕事 幸せコラムvol.48
扶養の範囲で働くと得③
【扶養の範囲で働くと得③】
年末は家族で過ごす時間も増えると思います。
ボーナス時期でもありますので家計について考えるタイミングではないでしょうか。
今年のお金の流れはどうでしたか?
さてお金シリーズ。
「扶養の範囲内で働くと得?」
というテーマの3回目です。
今回はフリーランスの場合の扶養の考え方についてお話してみたいと思います。
また最後のほうになりますが「副業」で稼ぐ場合の税金の話も少しできたらと思っています。
今回も長くなりすぎたので、時間のある時にゆっくりお読みください。
どうぞ、よろしくお願いします。
【起業を考えたとき】
私が起業しようと志した頃は実は起業ブームでした。
今から20年ほど前のことになります。
国も「新しい産業を生み出し育成する」という目標を掲げ、あちこちの組織や企業にに予算を付けていました。
中小企業診断士や税理士、弁護士をゲストに招いて相談会や講習会などたくさん開催していました。
しかし、
実態としてはどうだったかと言うと。
当時の起業の姿はフランチャイズやガテン系、人材派遣系や企業からの委託事業など、大手企業との契約の上に
収入を組み立てる「形を変えた雇用」のようなスタイルが多かったです。
私からしたら
「これのどこが起業なの??」と違和感だらけの空間でした。
なので、
特別な技術を持たない個人が取り組む起業のスタイルとしては店舗運営(個人事業主)という
形態が多く、飲食店、雑貨店、生花店をやりたいという人向けの開店コンサルが大盛況でした。
ネットはまだまだ一部の人しか使っていなかったし、都市と地方でも経済レベルにも格差がありました。
生活スタイルもニーズも全然違うという状態でした。(今は違いますよ)
「フリーランス」という言葉も特殊な業界で働く人向けの呼び名だった感覚です。
そんな中では私の事業計画が夢物語に見えたのでしょうね。
当時の機構の窓口担当とアドバイザーにあきれられていたようでした。
(たぶん…💧)
今から思うと、国などの安定した機関に勤めて給料をもらっている相談員に“本当の起業の話”なんて
できるわけはないのですが。
その頃の私は途方に暮れていました。
ピンチこそ本当はチャンス
【壁にぶつかったときに神は現れる】
そんな状態でぶつかったのが税金の話。
稼げないうちからしっかり確定申告に取り組む。それが私のスタンスでした。
暇な時にきちんと取り組むことで忙しくなった時にしっかり他に
エネルギーをまわすことができるという考え方です。
そこで、勉強するため書店に行きましたが、当時は本当に「フリーランス」に関する税金本は皆無でした。
…皆無。
店舗経営や個人事業主に向けた書籍は多少ありましたが、前提条件が違いすぎ。
私が一番知りたい
夫が会社員、妻フリーランス、子どもアリ
社会保険は?税金は?どうなるんですか?
何か他に取られるものはあるんでしょうか…?
こんな疑問に答えてくれる本は見当たりませんでした。
でも…税務署から指摘されると追徴課税っていうのがあるんですよね??
不安は募るばかり。
変に質問して“やぶへびになる”のも氣になり誰に聞いたらいいのかわからなかったのです。
(本当にビクビクものでした)
そんな中で偶然 面白い書籍に出会いました。
これが私の“税の旅”の始まりでした。
本は大切な情報源
【弱小フリーランスでも税の知識を】
少し古い本ですので税金や制度も前の状態ですが基本的な部分はカバーしていると思います。
少し欲を言えば、すごく稼いでいる人がモデルだったので、もう少し低い収入から
スタートする人向けの話があってもいいかな…って感じです。
税制改正で変わった部分も含め簡単に解説します
■夫が会社員、妻フリーランス、子どもアリ
前回までは
夫が会社員、妻パート、子どもアリのモデルケースでの話でした。
(収入103万円の壁)
ところが、フリーランスになると、考え方が逆回転になります。
以下の式です。
《配偶者控除》
所得≦48万円
《配偶者特別控除》
所得≦48万円~133万円
ここで注意するのが「所得」という言葉。売上や収入ではなく所得。
数式で言うとこうなります。
売上ー必要経費(仕入れ+経費)
私がいつまでも悩んでいたのが「必要経費」に含まれる分野がどこまでなのか…ということでした。
本当に、質問する人によって答えが毎回違ったので長い間混乱していました。
【妻が白色申告の場合】
☆具体的な数式☆
①80万円(売上)ー40万円(仕入れ+経費)=40万円(所得)
②160万円(売上)ー50万円(仕入れ+経費)=110万円(所得)
①は48万円以下なので配偶者控除でOK
②は48万円を超えるので配偶者特別控除
(130万円を超えないので条件によっては夫の会社の家族手当、社会保障上の扶養も受けられる)
【妻が青色申告事業者の場合】
年収から経費と控除額を差し引いた金額=事業所得
この場合は“控除”が発生します。
控除とは「青色申告特別控除(65万円)」のことです。
申告書を出して条件が揃えば誰でも適応可能です。
☆具体的な数式☆
①150万円(売上)ー50万円(仕入れ+経費)-65万円(青色申告特別控除)=35万円
②250万円(売上)ー120万円(仕入れ+経費)-65万円(青色申告特別控除)=65万円
①は48万円以下なので配偶者控除でOK
②は48万円を超えるので配偶者特別控除。
(130万円を超えないので条件によっては夫の会社の家族手当、社会保障上の扶養も受けられるかも)
※配偶者控除だけじゃなくて、前回話した家族手当や社会保障など各種手続きの金額も確認してください。
※扶養内で働く場合でも事業所得の金額によっては住民税が必要になります
本当にややこしい!
38万円、48万円、65万円、103万円、130万円、160万円…
色んな数字が出てきて頭が混乱してきます。
ここの「控除」という部分も、どの控除は引けてどれが引けないのか?
ココがわかりませんでした。
今、話を出すとごちゃごちゃすので言いませんが、所得を確定する際に売上から差し引いていいよ、という控除が結構あります。
足して引いて合計して…色んな数字が存在するので、ずっと悩んでいました。
【結 論】
結局、いくら稼げるようになったら
夫の扶養を外れればいいのでしょう…?( ;∀;)
そんな声も聞こえてきます。
各自の考え方と、夫の会社の対応次第となりますが、権利としては201万円まで
(だんだん少額になりますが)配偶者特別控除は使えます。
しかし、社会保険料はある一定の事業所得を超えると自分で支払うことになります。
なので、妻の年収or事業所得が130万円というラインを意識するようにしましょう。
事業で得る所得が各種控除と家族手当等の金額を足した金額を越えてくるようでしたら
どちらかを選択する… というところでしょうか。
金額で言うと160~200万円あたりです。
「そんな心配稼げるようになってからでいいんじゃない?」という声も
聞きますが、私の考えはちょっと違います。
確定申告は単に税を納めるだけのものではありません。
私はこのおかげで得られたものがたくさんあります。
それについては、また機会があればお話しします。
長くなりすぎたので、副業の部分をお話して終わりにしたいと思います。
【副業の場合は?】
まさに多様化…スゴイ時代です。
昔は考えられなかったような働き方を選択する人が増えてきました。
色んな働き方があるので、税の解説もひと言では終われない状態です。
正社員で働きながら「副業」というスタイルを選択する方もいるので、この部分の話も外せないのです💦
フリーランスという働き方をしている人の中にも「フリーランス+パートアルバイト」なんて人も存在します。
私も期間限定で頼まれたお仕事を給与所得として受け取った時もあります。
源泉徴収を引かれた事業所得でいただいた時もありました。
なので、
正社員なのに会社からの給与の他に事業所得がある人だってもちろんいると思います。
この場合はズバリ‼
申告不必要のボーダーラインは年間所得20万円以下とされています。
収入じゃないですよ、所得です。
パートアルバイトならそのまま収入額です。
今の日本の会社では、堂々と社外でパートアルバイトで働くというのは
少し難しいと思うので、ひっそりと自分でできる事業をやるか、
クラウドソーシングで外部の仕事を受けるという形になると思います。
そうやって得た収入がもし20万円以下だった場合は申告不要だというわけです。
しかし、所得税は申告しなくてもよいとはいえ住民税は支払わないといけません。
(これもややこしいですが)
前回の記事「扶養の範囲で働くと得?②」で少し触れた所得税と住民税。
窓口が違うので少し面倒です。
そんな場合は、どうやら副業でも青色申告が可能らしいので
そのほうがひとまとめに色んな処理ができると思います。
そんなことしたら会社に知られてしまう…。
このような場合は「会社にバレずに副業する」という類の情報がたくさん出ていますので
調べてみるといいと思います。
でも、ちょっと強氣な言葉などもちらほら見受けられるので、自己の判断力を高めてほしいな…と思うところです。
本当に長くなってしまいました(;^_^A
私が長い間悩んで困って…行ったり来たりしていた分野ですので、思いが強すぎました。
【伝えたいこと】
私が伝えたかったところはココです。
「損・得だけで物事を判断すると 結局は損をする」
知らなくて損するのは良くないですけど、
「損したくない」が先に立つと、結局は
“何もしないこと”を選んだ方が“得”になったりします。
コスパと言い出すと、究極 生きている
こと自体がコスパ悪い…となってしまいます。
それでは本末転倒です。
人はあるところで「覚悟」と「決断」が必要になります。
その時は不安だったり心配に押しつぶされそうになるかもしれません。
しかし、その決断の先にちゃんとトータルで良い方向に向かう
“素晴らしい世界がある”ということに目を向けてもらいたいと思っています。
ほとんどの人が死ぬときに後悔するのは“挑戦しなかったこと”だそうです。
とはいえ、私は起業することばかりを勧めているわけではありません。
リスクの少ない小さな行動から…が基本姿勢です。
人にはそれぞれの考えがあり、道があります。
皆さんにはどんな時でも、何を選んでも自分らしい選択だった
と自信を持って言える人生にしてほしいと心より願っています。
*こちらは「プランツアート・ラボ」『植物と仕事 幸せコラム』として2022年12月に配信した内容です
この記事を書いている人
プランツアートクリエーター®/園芸福祉士
ガーデンデザイナー/風水師
主に企業や事務所、店舗空間の緑化を依頼されたり、個人邸のガーデンデザインやプランニングをしている。
家があって暮らしがあって、人がいる…そんなことから、風と水を読む環境学として風水を勉強する。
(観相学ライフアドバイザー協会 認定講師)
プランツアート・ラボコラムって何ですか?
※この記事は「植物と仕事 幸せ研究会 プランツアート・ラボ」で配信されたコラム記事です。
内容は以下の通りです。
↓ ↓ ↓
◆プランツアート・ラボについて
名前は「植物と仕事 幸せ研究会」です。
植物を仕事にしたい、もしくは起業に興味あるという方
または副業から始めてみたい。
なので、お金のことなど興味ある…
という人に向けた有料の会員制研究会です。
そんな方に向けて月4回のコラムと月1回のオンラインセミナーをセットにしてお届けしています。
◆植物と仕事 幸せ研究会
プランツアート・ラボ
(*2023年まで期間限定の研究会グループです)
ガーデニング、庭づくり、植物の育て方、デザインなどの話の他に、女性の働き方、起業・副業、ビジネス、ガーデン風水、お金の話など、ランダムに「メルマガ」「動画」「セミナー」形式で配信、また交流を目的にした研究会。
プチ起業、副業を目指す女性も大歓迎。
庭づくりのヒントが欲しい方もOKです。
園芸、ガーデニング関係でなくても参加できます。
自分の得意を活かして人生楽しく経済的にも明るくしていきましょう!というグループです。
ハンドメイド作家、デザイナー、店舗経営者、
飲食関係、絵本作家、アレンジメント教室講師、
ガーデニングを仕事にしたい主婦などサポート経験あり。
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